相談する心理



相談をするってのは、
相談する人は、本当に答えを求めて相談するのだろうか。



















もちろん、会社や仕事なんかでは
効率や結果が求められるから、答えを知っている人に相談をして
最短で成果を出すことが評価される人材だから
(部下に自分で考えさせたい上司を除いて)相談するほうも相談されるほうも
概ね、正しくて実用性のある”答え”が求められるのでしょう。



ただ、仕事以外の場面では
相談するのって大抵答えとか正論を求めていない場合が多いはず。





ただ、なんとなく聴いて欲しかったり、一緒に悩んでくれる(であろう雰囲気)
を空気感を味わいたいのだと思う。




相談するってコトは(相談を武器にして相手のフトコロに入っていくと言う術もあるそうだが)
悩みがあるから相談するわけで、要するに一人では悩むのが辛くなったときに
誰かに一緒に悩んで欲しいから相談をするのだと思う。




悩んでいるからって、
悩みを解決して欲しい(答えをもらう)ってことと、ただ話を聴いて欲しいってことと
イコールではないはずだ。



でも、あまりに追い込まれた人は
これが絶対の神なんですよ!!って教えてくれる(??)
宗教なんかの方がのめりこみやすいのかもしれませんが。。








そういう風に答えなんか欲しくない、ただ話を聴いて欲しいって
自分が相談しているときには強く思っているのに、
いざ相談される側になると、必死で答えや正論を教えてあげようとしてしまう。





それはもちろん相手の苦痛を
なんとか最短で除去してあげたいという気持ちもあるのですが
やっぱり、自分の問題解決能力をひけらかしたいだけという
エゴが働いているのだと思う。






だから、話を聴いてもらいたかったはずの相手は
欲求不満になっちゃう。





だいたい、依存性の強い人や問題回避型の人でなければ
たいていの問題の答えなんか自分で出さなきゃいけない、
そこらへんに転がっているわけじゃない

(転がってるにしても自分で拾うものであって与えられるものではない)


って



わかっているんですよね。



また、相談ってコミュニケーションという側面が強いはずだから
答えを教えてあげるってのは、あんまり得策じゃないんだよね。






例えばあなたに、明日の天気ってどうなんだろう?
と僕が尋ねたとして、あなたがネットか何かを開いて
明日の天気予報を正確に教えてくれたとしよう。

それはそれで有難いのですが、
純粋に天気予報が知りたければ自分で調べるし
そっちの方が早いし、相手を煩わすことがないってわかる。







だから、天気どうなんだろう?っていう
ちょっとした相談ってのは、単に「あなたとコミュニケーションしたい」っていう
メッセージなんですよね。



天気を気にしてるってことは、明日は何処かに行くんですか?
みたいなとぁりもないコミュニケーションというか、
そういうもののために相談ってするはずなんですよね。

答えを求めていないのに、紛れも無い答えとか正論を
提示されると、相手は悪く無くてむしろ新設でやってくれていると
わかっていても、なぜか釈然とせず相手にも怒りに似た感情を覚えてしまう。
















相談する側のメリットは大きく分けて



・一緒に悩んでくる相手がいるという空気感を味わえる
・自分の思考と感情を整理できることがあると思うも


一緒に悩んでくれる空気感は上述したとおりである。

で、もう一つのメリットである思考感情整理については
人間はあんまり自分が何を感じて何を思っているのかって
はっきりは見えていないもので、
何に怒っているのかわからなかったり、何が悲しくて泣いているのか
自分ではよくつかめていないものだ。



そのモヤモヤとした自分の漠然とした感覚を
相手に伝えるには、どうして言葉が必要になる。




そこで、相手に言葉で伝えようとしている過程で
自分でも気づかなかった自分の感情に気づけたり
感情の出所を発見できたりする。




そういうものが自分でわかってくるから
いつのまにか相談と言う自分のモヤモヤを言語化しているうちに
悩み解決の糸口をつかめたりする。




それこそが相談することの最大の効用なのだと思う。


自分の感覚を言葉にしてみて初めて、
自分がどう思っているのか、なんでそう思っているのか
具体的に自分でもわかるようになってくるのだ。


言語化して初めて自分がどういう風に考えていたのかわかる。





実は自分の気持ちを自分で掴むことができれば
あとは自分で解決しようとする力を
人間って持っているんですよね。



だから相談ってのは自分の言葉を整理することに
重きが置かれていて、それで相手が心を汲んでくれてなおかつ
考えもしなかった柔軟なアイディアをくれたら儲けもん!くらいに思っているものだ。



相手が解決策をくれなくったって、相談する本人は全く困らない。
だから、相談される側も本来は解決してあげようなんて
気負う必要ってないんだよね。




まして、男性は何を話すか決めてから発言しますが
女性は、話しながら文章をくみたてたり自分が何を言いたいか考える(!?)傾向があるので
まずは相談されたら聞く(聞き流しもオッケー)ことで
相手が自分の中を整理するお手伝いをするという感覚がちょうどいいのでは??





相談したくなる相手って、
きっと正論を振りかざしてくるような人物ではないはず。



一緒になって悩んでくれて、話居るうちにいつのまにか心が楽になって
そして答えがボンヤリと見えてくる。





人は自分で出した答えにこそ納得して行動したいものなのだ。


外部から強制された”正しさ”なんて生産性がないし
長続きしないのだ。。