ミラノ風ドリア、ミトコンドリア

恒温動物である人間には
一定の酸素と温度が必要です。




この二つの条件が得られなくなれば当然
生きにくくなります。



その結果が



顔色が悪くなるといった形で現れるわけですが
身体はこうした状態から抜け出そうと
これに適応できる細胞を新しく作り出します。





実はそれがガン細胞なのです。


ガンは低酸素・低体温の環境に対する適応現象として現れるもの。


ガンになる理由は、それ以上に複雑なものではありません。


ガンになるということは
要はその人の生き方の問題なのです。これが大前提にあることをまず理解する必要があります。遺伝子や発ガン物質に原因を求めてしまうと、こうした肝心な点がぼやけてしまいます。
低酸素・低体温状態に陥ってしまうような自分の生き方を振り返ることなく、それどころか、この状態に適応しようとした細胞、すなわちガン細胞を悪者扱いし、ただ取り除こうとするだけではガンは決してなくなりません。

ガンは自分の身体に悪さをする存在ではなく、生きにくい状況に適用しようとする体の知恵そのものです。低酸素・低体温の状態に適応し最大限のエネルギーを発揮する存在といっても良いかもしれません。

では低酸素・低体温の状態の時、なぜ細胞はガン化してしまうのか。
まず大前提に理解したいのは生命活動の根幹にある細胞内のエネルギー産生の仕組みについてです。私たちの身体は食べ物の栄養素や呼吸から得た酸素を細胞まで運び、活動エネルギーに変えることでいき続けています。人が呼吸をし食事をするのは全身の60兆もの細胞にエネルギーの原料を送り込むためであり、こうした燃料をもとにした細胞内のエネルギー産生が生命活動の基盤になっているのです。
そして、エネルギー産生のシステムは「解糖系」と「ミトコンドリア系」という二つのプロセスに分けることができます。わかりやすくいえば人間には細胞内に性質の異なる二つのエネルギー工場があるのです。
まず解糖けいですが、これは食べ物から得られる栄養素をエネルギーに変換するシステムです。原料になるのは主にブドウ糖ですが糖を分解するだけの単純なシステムなのですぐにエネルギーが作る出せるのが特徴です。ただ、即効性がある分、一度に作り出せる量は決して多くありません。
コレに対してミトコンドリア系は解糖系で分解された栄養素などに加えて、呼吸によって得られた酸素など、他の多くの要素も関わってきます。細胞内のミトコンドリアという器官で栄養素から水素を取り出し、酸素と結びつけ水を作り出す過程で解糖系とは比較にならない多量のエネルギーを生み出すことができます。生物はこうしたミトコンドリア系の膨大なエネルギーを獲得することで進化の切符を手に入れたわけですが、工程が複雑なため、シュンジニエルギーが必要なときはシンプルな解糖系が必要になります。
解糖系とミトコンドリア系のエネルギー産生は専門的には嫌気性(酸素を嫌う)と好気性を呼ばれています。難しいと感じた人は

解糖系=無酸素運動
ミトコンドリア系=有酸素運動