男女から親同士へ
産後、胸を触れるのがイヤになったり、
セックスに積極的になれなくなるというのは、
よくある話だという。
搾乳中の胸を触れるのは、苦痛でしかない。
産後一ヶ月検診で、避妊は必要ですが、もうセックスしてもいいですよ、
と医者にいわれたろき、まるでセクハラをされたかのような嫌悪感に包まれ、
言葉を失った。
☆
これが大抵の女性に当てはまってしまうとしたら、
男性は、ありあまる精力をどうしたら良いのでしょうか?
なぜ、男性は女性に比べてセックスをしたがるかというと、
その答えは、非常にシンプルです。
男性は、一生中生殖能力があるから一年中したいということです。
女性は一ヶ月のうち2日くらいしか生殖能力がないので、
その2日間だけはしたいのですが、
それ以外は別にどっちでもいいということになります。
ただでさえ、男性は女性よりも日常的に
セックスをしたいと思っている。
それでも、たとえパートナーが居たとしても
毎日求めると機嫌を損ねるのではないかとか、相手の体調、気分に配慮して
求めている。
さらには妊娠2ヶ月過ぎくらいから母体はセックスできない状態になり、
男性はオワズケ状態を食らう。
そして出産の喜びをかみ締めると同時に、
少しは自分も相手してもらえるターンが来たか、と思っているところに、
女性は、そもそも興味を失っている…
こうなったとき、かなりの男性は
自分の対処に悩み、何かしらの動きをしてしまうのではないだろうか。
性欲は食欲と睡眠欲と同じくらいの欲求なので、
我慢という意志だけで耐えられるのは限度があるだろう。
☆
ところで、
PLAYBOYと言う世界的なメーカーがある。
そしてこのブランドの象徴はウサギさんだ。
なんでウサギさんなのかというと、
動物の中で発情期が無い、数少ない種族だからだ。
発情期が無いということは換言すれば、
年中セックスをしたい・できる、ということだ。
人間だって発情期は年中だ。
生きている限りは、子どもを生もうとも子育てをしていようとも
発情してセックスをしたいというのは、人間として当たり前のことだ。
じゃあ、この日本という結婚した相手以外とは(一応)セックスしていけない、という
法の下で暮らしている日本人男性が浮気というか外で性欲を発散させようとするのはむしろ当たり前のことなのではないだろうか。
けれども、法律では妻以外とはシテはいけない。
悪いことだと分かっているけど、本能として性欲は埋め込まれている…
ここは、どうしても許してもらえないラインなのだろうか。
健全に健康的に家庭を守り、家庭のために働くために、
もし奥さんに拒否されてしまっているのなら、
(感情を完全に抜きにして)外部での行為を認めてあげてもいいのではないだろうか??
動物と違って人間の交尾=セックスは子孫を残すためだけのものではないはずだ。
ぬくもりを感じあったり、コミュニケーションだったり、
性欲の間違った使い方をしないような予防策だったり
(ストレスと一緒で、適切に処理していかないと間違った行為が現れかねない)存在を確かめあう、(広い意味での)愛情を確かめ合う意味だって含まれているはずだ。
誰かに受け容れてもらえているという、
存在の確認作業でもあるはずだ。
ということは、子孫が生まれた間柄との相手でも、
セックスは継続させたいと思うのが、
普通の成り行きといえるのではないだろうか。
☆
その一方で、女性を子どもを世話してくれる母親という
役割でしか見なくなった夫のせいで、セックスレスになり、
女性として見られていない、女性の尊厳みたいなものを失ってしまって、
ヒドく落ち込んでしまう女性がいるのも、
残念なことにまた事実だ。
もしもセックスというか、男と女に戻れない関係になったとしても、
まずはお互いの状態、心境を話し合う事が求められるだろう。
日本では性の話はタブーとされるが
話し合うことで防げること、関係の安定化を図れる可能性が高くなるのでは
ないだろうか。
男女の繋がりはセックスがすべてではないにしても、
かなり上位の要素であるはずだから。
重要なことほど、触れて話し合うべきなのだ。
話し合ったからって状況が改善されるとは限らない。
ただ、それでも、気持ちや意見を刷り合わせるというのは
生きていくコミュニティが近いもの動詞であればあるほど
必要性が増していくような気がする。
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