哀愁の首都

東京

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いろんな人間をみて
離婚した自分の人生など大したことはないし、

どんな人間であれ、その人の幸不幸は心の持ちよう一つで、
どうにでもなるということに
気づかされた。




一杯の酒と僅かな焼き鳥を口にするだけで
幸福だと思う人間はいるし、
逆に使いきれないほどのお金を持っていても
幸福そうに見えない人もいる。



幸福か不幸かは
その人間が感じることだということも知った。



多分、そう考えられるようになった自分は
幸福な人間の部類なのだろう。




おんなは、いつしかそう思い込むようになると
生きることが気楽になった。

売血者をみていると、いろんな人生があることも知った。
人生はままにならないことの方が多いということも気づかされた。



誰もが自堕落に生きたいとおもって生きているのではない。
懸命に生きているものが全てうまくいくわけではない。
その境目はどこにあるのかもわからない。





結局はどう生きても、人生に大きな違いは無いのだ。
最後は無様な生き方をして、この世とおさらばするだけだ。




死に方にいい死に方も悪い死に方もない。
それは生き残っている者が、かんじるだけのことなのだ。